スカイラインがMAZDAの前に立ちはだかる!!

次元が違うスカイライン・・・

今まで散々に死んだふりしてたくせに、突然にやる気出してきたー・・・。あまりにも日産の振る舞いがツッコミどころが満載なので、早速他のブログで書いちゃいましたけども、MAZDAの今後のFR戦略にも大きなプレッシャーが・・・。MAZDA6はインフィニティに寄せた?デザインなのに対し、両車の違いを十分に認識してもらうためなのか距離をとってきました。MAZDAは「モード」こそが最上と信じて疑わない頑固さを発揮してますが、スカイラインはそれに対して、思い切って真逆の方向にシフト。

 

 

日産とMAZDAは入れ替わった

マツダの第五世代(2002〜2011)の中でも後期のデザインを担当したヴァンデンアッカーは、ずいぶん前からルノーのデザイン本部長となっている。ルノー日産の原色を大胆に使った「ポップ」なデザインはマツダの第五世代を思わせる。第六世代から責任者を務める前田育男氏は著書でヴァンデンアッカーとの軋轢を匂わせている。前田さんのその後の大成功はご存知の通りだけども、Z33のフェアレディZなどを手がけた中村史郎氏の「モード」に共感して、勝手な解釈ながら、巨大メーカー日産では追求しきれない部分でストイックさを見せている。

 

 

デザイナーの力学

セフィーロのデザイナーであった和田智氏がアウディに移り、自らの理想をアウディA6、アウディA5という形で世界に発信したけども、デザイナーも自分の理想が活かせるメーカーにどんどん流れていく時代がずっと前から始まっていて、とにかく地味で当たり障りの無いデザインを好む日本メーカーにも、1つくらいはデザイナーが本気でチャレンジできるメーカーがあってもいいのかも。アウディとメルセデスは世界中の有能なデザイナーが目指すポジションにいる。

 

 

ヴァンデンアッカーと前田育男

2000年代の日産とマツダが10年のインターバルを経て、デザインコンセプトが完全にクロスオーバーした格好になったようだ。2000年代であれば、ユーザーは自分のセンスに自信が無いなら日産を選ぶべきだった。当時のマツダはヴァンデンアッカーの「アート路線」が花開いてちょっと過激であり、フラッグシップのGHアテンザ(デザイン担当・佐藤洋一)と、3代目デミオ(デザイン担当・前田育男)の2つの傑作デザインはともかく、他はぶっ飛んでたから・・・。

 

 

妙に器用なMAZDA

今どきのMAZDAを買う人ってのは、ポロシャツ1枚から英国の有名ブランドじゃ無いと買えないという「自信が無い人」が多いと思う。何を買って良いかわからない人にとってMAZDAは頼りになる。ポロシャツでいうところのラルフローレンやフレッドペリーみたいな存在!? マツダも3%だか5%だかの人に選ばれるブランドで在りたいみたいなことを宣言しつつ・・・したたかにドイツ車に疲れた人々の受け皿になろうと動いている!?来年から始まるFR戦略も・・・これまでメルセデスとBMWに日本市場のプライベートFRジャンルを散々に蹂躙されてきた日産&トヨタにとっては面白くないことだろう。

 

 

「失われた10年」からの脱却

かつてはスカイラインとマークⅡの対峙が「クルマ所有のアイコン」として機能していたけども、2000年代の中頃にレクサスが日本導入され、日産が北米企画のサルーンしか作らなくなり「クルマ離れ」とかネガティブな雰囲気が日本市場を覆った。BMWとメルセデスの対峙もほぼ終わりかけているので、34世代以前のスカイラインとマークⅡがずっと続いていたとしても限界ではあっただろうけど、日産もトヨタも2000年代以降はセダンに対してこだわりを見せなくなった。

 

 

目の肥えたユーザーは騙されない

「売れないから投資しない」ってのは至極真っ当な話なんだけども、投資されない姿勢がわかってしまうと「上級モデル」の魅力は一気に色褪せる。フェラーリにしろポルシェ911にしろブランドが絶えずスポーツカーにパッションを持ち続けているから、いつまでもファンはついてくる。ちょっと前にセダン復活を掲げたトヨタが相次いで発売したカムリとクラウンには「パッション」があっただろうか!?

 

 

ゴルフとかMAZDA3とかどーでもいい

乗り出し500万円クラスならば、100万円を軽く超える下取り車を持つ目の肥えたユーザーが相手だから、小手先の価格競争でどうなるものでも無いだろうし、4ドアサルーンとして十分に所有価値を示してくれるモデルを判断してくれるだろう。こんなことを書くと怒られそうだけど、クルマの所有形態が多様化する今後は・・・もはやVWゴルフとMAZDA3の対決なんてどーでもいい話だ。語るべき(語る価値のある)クルマの中で最もスタンダードなポジションとは、スカイラインとMAZDA6(次期型)の対峙ってことになるだろう。

 

 

全ては理にかなっている

MAZDAが再び上下でシャシーを分割する意味は、「マツダのクルマ作りを完遂」するために上と 、「マツダがモビリティメーカーとして生き残る」ための下がそれぞれ必要だからだ。確かにMAZDA3はモビリティを意識したクルマとしてはレベルが高いけども、だからといって488GTBや992と争えるレベルには絶対にならない。ヤフコメにわざわざ「マツダなんて絶対買わない」と買いてくるオッサンがどれほどのものかわからないけども、アストンマーティンに好んで乗る人は言葉には出さないけどMAZDA3なんて当たり前だけど全く検討もしないだろう。

 

 

クルマを作る意味と買う意味

フェラーリ、マセラティ、ポルシェ、アストンマーティン、ベントレーに好んで乗っているユーザーの視界の中に入りこむことを日本メーカーが常に考えていると思う。ホンダNSX、レクサスLC、日産GT-Rなどのワンオフ感溢れるスペシャルモデルではなく、ごくごく自然にディーラーで売られるプロパーモデルで堂々と存在感を発揮すること・・・それがMAZDAの大いなる狙いだ。いよいよ日本向けスカイラインに搭載されたVR30DDTTはコアなエンスーにも訴求できるパッションが宿っている。そんなモデルを437万円で売る日産は間違いなく本物だ。長らく全てのエンジンが開店休業状態の某ドイツブランドとは全然意味が違う・・・。

 

 

自己顕示欲といったらそれまでだが・・・

VR30DDTTに対抗してMAZDAが社運をかけて開発中と言われているのがスカイアクティブXの直6版だ。MAZDAがFRサルーンをやらないならば絶対に生まれない時代錯誤のスペシャルユニットだろう。世界中の自動車好きを畏怖させることに特化したはずな「革新性」はどこまでイメージ通りに表現されるだろうか!? バブル期に企画されていた「アマティ」で12気筒のFRを作り、世界の頂点を極める予定だったMAZDAは25年遅れで再び世界一に挑む。

 

 

MAZDAの武者震いが聞こえてくる・・・

次期MAZDA6は、ワンパンチでスカイラインをK.O.する・・・かどうかはわからないけど、あのデザインが見据える先は、一切のカーメディアが口を閉じているけど、フェラーリのポルトフィーノやGTC4ルッソとかそんなイメージでヤっている。この調子だとSUV版(次期CX-5)のエクステリアのステージはほぼウルスと同格なんだろーな。

 

 

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コメント: 3
  • #1

    BK乗り (土曜日, 03 8月 2019 21:42)

    以前から楽しく読ませてもらっています。
    ここ最近のブログやネットの記事を読んで疑問といいますか、気になったことがあります。
    1つ目はマツダは「FF、Dセグ」を捨てるのか?という点。
    MAZDA3が発表されSKY-Xのスペック(欧州ですが)が明らかになったときにボディとエンジンのバランスのGGアテンザ2.3Lとの酷似に驚いたので、ブログで触れられたときに大きく頷いたのですが、同時にGH、GJサイズをFR化するのかについては疑問がありました。マツダのことですからFRにおいてもスカイラインに劣らない衝突安全性を備えてくるのは間違いないと思ってはいますが、加えてパッケージングにも優れて技術的蓄積もあるFF、Dセグを止めてしまうのか…?と思うのです。
    個人的にはGJサイズはFFのまま、GHサイズはFR4ドアクーペ、そして新たなEセグをFRで出すのではないかと考えています。
    GJについてはレクサスにもESが存在し国内導入するのですから、その「枠」というものの価値はある(北米においても)という点。
    またBMアクセラとGJアテンザの関係をスライドして、MAZDA3のスモール群シャシーでFF、Dセグ(つまりGJの後継)の開発は可能なのではという点です。
    GHについてはかねてより期待と噂のあった「GJワゴンのホイールベースを使ったアテンザクーペ」の形を変えてのようやくの実現ですね。
    そしてEセグについては、マツダがフラッグシップセダンとしてEセグを作るのならばそれはルーチェ、ミレーニア、センティアを受継ぐのですから、ネーミングとしては9を冠する「MAZDA9」でなければならないのでは(=MAZDA6とフラッグシップを切り離す)、という理由です。
    如何でしょうか。
    ちなみにCXシリーズもどこがFFとFRの境目なのか疑問ではあります(CX-5はラージ群?グローバルデビュー予定らしいCX-4はCX-5より全長が長いがどうなる?など)。

    2つ目ですが、開発が正式に発表された直列6気筒エンジンの排気量はディーゼル、SKY-Xともにどうなるのか?ということです。
    ネット記事では開発効率や税制から3Lが予想されていましたが、ディーゼルはともかくNAであるSKY-Xでは300PSに届かず(2Lの1.5倍という雑な計算で恐縮ですが)、6気筒に期待されるパフォーマンスと言えるのか疑問がありました。
    特にスカイラインが国内に破格の値段で高回転ターボを仕掛けてくるのに、400PSバージョンはおろかエントリーの300PSバージョンにすら届かないパフォーマンスでは…と思わずにはいられません。
    しかし、これまでマツダが単純なパフォーマンス勝負にの乗るのか?と思ってはいても、それでもプレミアムブランドを目指している以上はどこかでハイパフォーマンスの導入は必要では?、と期待していた矢先の直6です。
    特許のトリプルチャージャーがディーゼルではなくまさかのガソリンだった(SKY-Xでもない?(笑))ということがない限りは、やはりSKY-Xが高回転+ハイパワーを担うことになるとのではと思わずにはいられません。
    ということで、個人的にはSKY-Xは3.7Lで350PS、42kgmあたり、ディーゼルは3Lトリプルチャージャーで290PS、65kgmあたりを予想します。
    これでSKY-Xのピークが7000rpmオーバーであれば理想なのですが…
    以上、稚拙な駄文と予想(願望)です。
    この2点をどのように考えているのかお聴きできれば嬉しいです。

  • #2

    CARDRIVEGOGO (日曜日, 04 8月 2019 22:36)

    コメントありがとうございます。

    ご期待に添えるかわからないですけど、回答させて頂きます。割と最近になって現行CX-5と同サイズくらいのSUVを第七世代FFシャシーで開発中という噂を聞きました。株主説明会でCX-5はFRシャシーで開発されると明言しているので車名は変わるのかもしれないですが、これが実現するならば「FF・Dセグ」のワゴン&セダンの派生も十分考えられると思います。

    台数がかなり大きい(50万台/年) CX-5の後継なら、当初の計画を変更することもあるでしょうけど、3代目で一気に縮小し、フォードグループ とのアライアンスを失ったMAZDA6に関してはせいぜい10万台/年くらいの規模なので優先度は低そうです。第六世代(現行)のままもうしばらく併売して、しばらく経過したタイミングで第七世代のFFを使って新開発したくなるほど、伸びる要素も見つからないですし、とりあえずはFRの拡販に努めるのではないでしょうか。

    エンジンに関しては、もっと柔軟に考えなきゃいけないかもしれないです。スカイライン3.0Lターボの市街地モード6.9km/Lにはさすがに日本のユーザーは顔が引きつるはず。スカイアクティブXが280psでも同じ市街地モードで13km/Lくらい出すなら相当に商品力はあると思います。

    日産のVCターボと並んでスカイアクティブXは、ガソリン内燃機関のエネルギー効率とドライバビリティの共存という意味で、アンチHVのグループの先頭を走るユニットだと思います。当然にパワーと燃費がトレードオフすることも可能ですから、現状のスカイXはかなり燃費寄りに設計されているはず。これをパワーサイドに振るならば、450ps前後までは軽く伸ばせると思います(北米マツダのスポーツ部門はすでに2Lターボで500ps前後のユニットを実戦投入している。後発エンジンということで、VR30DDTTを総合力で超えるポテンシャルは設計段階で計上しているでしょうから、あまり悲観してないです。まずは良好な燃費とドライビングを実現するユニットとして名声を集め、その次の段階として高性能バージョンも発売されると思います。

    どちらの回答も今後のマツダを予見するものではないですし、まだ全貌が見えてないマツダの次世代モデルの展開は今後もしばらくは興味深く見つめる必要がありそうです。

  • #3

    BK乗り (月曜日, 05 8月 2019 22:03)

    答えていただいてありがとうございます。
    恥ずかしながら確かに燃費のことを失念していました…
    そうですよね。そもそもSKY-Xはパワーだけでなく燃費もフィーリングも併せ持つユニットですもんね。
    第七世代の展開も合わせて、楽しみ過ぎて個人的に謎の焦りがあったのかもしれません(笑)
    毎度のことながら大変勉強になります。
    これからも更新楽しみにしております。
    ありがとうございました。