ジャパン3兄弟 スカイライン、インサイト、MAZDA3セダン

 

輸入車と戦えるデザイン

MAZDA3セダンの体躯がなかなか立派で、最近とてもレベルが上がっている日本車の4ドアサルーン軍団に堂々の仲間入りができそうだ。エンジンもベースグレードが2Lのガソリンと1.8Lのディーゼルとなっていて、中クラスの趣味性の高いサルーンとしての実力は十分で、ユーザーの満足度は先代のアクセラセダンとは比較にならないほど高まった。

 

 

先代から大きく進化!!

まさかのTHSの採用で意図せずにプリウスと同格のクルマにされてしまった感があるアクセラセダン。1.5Lガソリンモデルもあって低価格だったが、教習車にも採用されたりして、とにかく販売戦略がチグハグだった。まあデザインも今ひとつ完成度が足りずでヒット車になりそうなオーラは特にはなかった。MAZDA3セダンは旧型から100mmほど全長が伸びて、よりサルーンらしいポジティブなスタイルになった。

 

 

日本のCセグに地殻変動

「日本車セダン村」にはトヨタ、レクサス、日産、ホンダのDセグ以上のサルーンに加えてアテンザとレガシィB4などがあるが、プリウス、シビック、インプレッサ、シルフィを差し置いてMAZDA3セダンがCセグとして最初に仲間入りを果たした。鉄壁の日本市場だけど、唯一輸入車に好きなように荒らされているのがセダン市場。あまりに日本車サルーンが退屈だと、Cクラス、CLAクラス、3シリーズに続くモデルがさらに月1000台の壁を軽々超えてくるだろう。それを断固阻止するのが日本メーカー連合の悲願。

 

 

決戦前夜

Cクラス、CLAクラス、3シリーズを相手にクルマの魅力で正攻法から互角に立ち回れる日本製サルーンの選抜チームを結成し、トレンドを日本車サルーンへと転換する必要がある。とりあえずプリウス、インプレッサG4ではCLAには立ち向かえないだろうけど、先日相次いで発売されたホンダ・インサイトとMAZDA3セダンは、そのただならぬ雰囲気からCLAのシェアを堂々と狙っているようで実力は十分だ。しかしCLAを上回れたとしても、年内にはドイツ車側に新たに「Aクラスセダン」「1シリーズセダン」が援軍として日本上陸すると噂されている。

 

 

小さくても魅力的なサルーンを作る

デザイン重視ゆえに主観を排除できないけども、中国市場で大暴れしている「Aクラスセダン」と「1シリーズセダン」の侵攻を止めるとしたら、MAZDA3セダンのように4.7m足らずのボデーにあらゆる魅力を詰め込んだサルーンしかない。現状ではMAZDA3セダンとインサイトだけ!?トヨタはどーした!?年内に投入が予定される新型カローラアクシオのデザインはどーなっている!?

 

 

トヨタサルーンはチキンだ!!

トヨタ&レクサスはしたたかだ。メルセデスやBMWとの正面衝突は避け、クラウン&レクサスESでアッパーサルーン市場を抑えている(5シリーズやEクラスは日本ではオーバースペック?)。日本市場で繁栄を続けるCクラスや3シリーズとの直接対決を意図して投入されたレクサスISですが、大きなマイナーチェンジもなく放置され戦線離脱(もはや売り方が行方不明)。日産ばかりが「ラインナップを放置するな!!」と叩かれてますけど、トヨタやスバルもなかなか戦線離脱組が目立つ。

 

 

ドイツサルーンが居座る!!

Cクラスと3シリーズが「ローテク」なままに売れ続けている。このシェアを打破すべく、日本側もカムリHVとアテンザなどが「奪還」作戦を展開しているが、アメリカ&中国市場向けに作られた両モデルではCクラス、3シリーズのシェアにそれほど大きな打撃は与えられていないようだ。BMWやメルセデスにとっても3シリーズやCクラスは日本市場のおける最量販モデルであり、世界一閉塞的な日本市場になんとか打ち込んだ「楔」を簡単に諦めるわけにはいかないだろう。かなり価格に弾力性を持たせてでも台数の確保をしてくるようになった。

 

トヨタは・・・

本来ならレクサスISやマークXが立ち向かうべきところだけども、もう数年前から全く勝負になっていない。トヨタ&レクサスも無理やり撃ち破る強襲策もあったのだろうけど、そこまでサルーン市場に資本投下する価値はない、それよりはアルファードをレクサス化してアジアで売る方が重要だと考えているのだろう。2年連続営業利益2兆円超えをするメーカーは違うな!!けどこんなメーカーのサルーンにはもう期待はしない。

 

 

スカイラインの本気度

いよいよ本気の改革に打って出るという日産は、スカイラインにあらゆる飛び道具を満載して、日本市場にも攻勢を仕掛けるらしい。それでもスカイライン単独でCクラスや3シリーズを蹴散らすのはちょっと厳しいかもしれない。スカイラインの攻勢が不発に終わり、同時期に日本に突入した1シリーズセダン&Aクラスセダンの前にインサイトとMAZDA3セダンが突き崩されてしまったら・・・。

 

 

日本勢はタマ不足

スカイライン、インサイト、MAZDA3セダン。この3台で日本市場に必死に群がるCクラス、3シリーズ、CLA、アウディA3セダン、アルテオンさらに追加されるはずのAクラスセダン、1シリーズセダンを全部相手にするのは大変だ。タマ不足を感じるくらいだから、ちょっとは商機があるのでは!?トヨタはカリーナEDを日産はセフィーロの後継モデルでも復活させてみたらどーだろうか!?

 

 

MAZDAがやるしかない!?

それでも今の日本ブランドでドイツ勢と互角以上に戦えそうなのは、なんといってもMAZDAだろう。新鋭のスカイアクティブXに、新規設計のFRシャシーを組み合わせたモデルで大暴れするには、最高の舞台が整いつつある。スカイラインに代わって日本のサルーン市場奪還戦の主軸となれるようなモデルがMAZDAらしくていいんじゃない!?

 

 

 

 

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コメント: 2
  • #1

    通りすがり (水曜日, 12 6月 2019 12:23)

    自分は新型MAZDA3のセダンを予約しましたが、欲を言えばこのセダンと同サイズのワゴンが欲しかったですね。
    MAZDAが目指すプレミアム・ブランド化にとって、最初の難関は次期アテンザ(MAZDA6)が投入されるD(又はE)セグメントではないでしょうか?
    あの辺りからもう完全に大衆車とは一線を引いたプレミアム戦線なので、単純に自動車と言う機械の性能面だけでは売れないイメージがあります。
    何というか変な例えになりますが、グランドセイコーとかの高級時計でも、時計としての性能面ではどう考えてもクウォーツ式が優れているのに売れるのは機械式とか、贈答用の高級羊羹を買うのに、どう考えても新しく出来たこっちの店の方が安くて美味しいのに、お客が多いのは従来の老舗とか、何かそういう戦場じゃないでしょうか。

  • #2

    CARDRIVEGOGO (木曜日, 13 6月 2019 05:20)

    コメントありがとうございます

    マツダはバブルの時の二の舞になりそうという人の気持ちもわからないでもないですけど、日本で実際に月1000台レベルで売れている輸入車は、Cクラス、3シリーズ、CLA、ゴルフですけど、日本メーカーがかつて欧州で大ブレークしたプレリュード、プリメーラ、アテンザ(GG)、アベンシスのような「魅力」を前面に押し出す戦いをすれば輸入車と同じくらいの価格帯で勝負することも可能だと思うので、マツダにはGG以来の「スゲー」クルマを期待したいです。320万円〜のAクラス越え価格で勝負したインサイトが4月、5月連続で1000台を割ってしまったのはちょっと残念ですが・・・。